2020年6月20日土曜日

踵骨棘、『ルシファー・エフェクト』

 13日に約一ヶ月ぶりにまたもや左踵が痛くなり、二日間は歩くのが辛かった。鎮痛剤と消炎剤(どちらもロキソニン)が少なくなったので月曜日(15日)にいつもの整形外科医院に行った。レントゲンをとって原因はいつもの踵骨棘。これはもう体質的なものなのかもしれない。昨年の3月は左踵でこれは暫く続き、今年に入って3月は右踵、5月に左踵、そして今度。以前は一旦症状が出ると暫く長い間は痛みが続いたが、今年に入ってからは症状がでても1週間も経たずに痛みがなくなる。医者は、痛みがひいたら歩いて体重と中性脂肪を減らせという。次に痛くなっても、体重が目に見えて減っていないとこの医院には行きづらくなってしまった。
 17日に約1時間6.2kmのウォーキングを10日ぶりに再開したが、今度こそ続けてやろうとしている意欲を削ぐように翌日から二日間は雨になってしまった。怠け癖のある気持ちに天邪鬼な天気、明日は晴れるか。

 <フィリップ・ジンバルドー 『ルシファー・エフェクト ふつうの人が悪魔に変わるとき』(海と月社、2015年)>:参考文献一覧を除いた本文だけで750頁強あり、読みごたえのある分厚い本、数年前に購入した本書をやっと読み終えたという感じである。「スタンフォード監獄実験」について半分以上の頁数が割かれ、次に「アブグレイブ刑務所」、そして「悪をめぐる実験の数々」では「青い目茶色い目実験」、「ミルグラム実験」なども概説されている。
 スタンフォード大での実験は、これをモデルにした映画『エクスペリメント』を観たことがあるので概要はほぼ理解していたし、イラク戦争後の「アブグレイブ刑務所」もあのおぞましい写真の記憶がある。言ってしまえば”人間はおかれた状況でどうにでも変わる”し、「悪の陳腐さ」もハンナ・アーレントで一般化された。
 人間および人間社会の業とでも言えばいいのか、それを詳しく読むことができた。しかし、この本に描かれる人々の所業は別世界の極限状況下で出現するのではなく、相似的にさまざまな場面で確認できる。即ち、システム化された中ではいかようにも観察できる。悪しき状態に引っ張り込まれないようにするには第16章の「望まない影響力に抗う方法を身につける」の10項目を心することである(原文ではwww.lucifereffect.comで確認できる)。簡単に言ってしまえば、システムの中で自立・自律することであり、その方法論がその10項目であろう。

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