2023年12月30日土曜日

ラグビー続き

 オンデマンドで高校ラグビーを見ていた。川越東が敗戦して自分に関係した県の高校は全て負けてしまったと連れ合いに言ったら、神奈川県はどうなったと聞かれた。ハットした。何故か神奈川は気にかける対象から外れていた。秋田県(秋田市と仙北郡)に生れて8年間を経て、福島県(会津)に10年間、東京(新宿)に2年間、埼玉県(越ケ谷など)に2年間、富山県(富山市)に6.5年、そして神奈川県(綾瀬市)に6.5年、以降埼玉県(春日部市)に居住。
 なぜ神奈川だけは意識の外にあったのだろうか。一つに神奈川の桐蔭学園は優勝候補筆頭であるから、他の高校と違って勝つのが当り前になっていて勝敗を気にするような存在でないこと、一つに神奈川県綾瀬市に住んでいた頃は唯々仕事に忙しく、その忙しさの中で子どもたちと方々に出かけてはいたが、自分の誕生や学校入学・卒業、就職や結婚といった大きなイベントはなかった、ということではないだろうか。

 はなし変わって、高校代表候補の所属校の偏りが目立つ。特に桐蔭学園と東福岡に多い。順調にいけばこの2校が決勝で当たるであろうと予想するのは容易いことである。

ラグビー

 大学選手権で早稲田はいいところなく完敗して年越しがならず、大学ラグビーへの関心は小さく凋み、比重は高校ラグビーに移った。
 例年と同じく付録目的に『ラグビーマガジン2月号』を買い、大阪に集まる全国の高校ラグビーの試合を楽しむ。早稲田実業に年越しの期待をし、次の高校の勝利を願う。すなわち、生地の秋田県-秋田工業、小学校から高校までの時代を過ごした福島県-松韻福島、就職して6年半住んでいた富山県-富山第一、居を構えてここで人生を終えることになろう埼玉県-川越東。
 しかし、1回戦を突破したのは川越東のみであった。早稲田実業は天理相手に勝利寸前まで進めるも、相手インゴールでのグラウンディングがならない攻撃が2回、攻めても止められる。もう一歩というところでトライを阻まれていた。
 試合開始前にラグビーマガジンの別紙ガイドで全校の紹介記事を眺めていたら、高松北の部員が15人しかいない。これでは怪我人を一人も出せないし、きつい戦いになると思っていた。花園での初めての勝利をものにしたのに、高松北は15人を満たせずに棄権することとなった。回戦を戦わせたかった。

 2024年度の大学推薦合格者が決まっているはずなのだが、情報を得ることができない。早稲田は数年前から発表することがなくなったし、誰が入学するのかは来年の3-4月にならないと分からないのであろう。いい人材が入学して欲しい。高校日本代表候補には早稲田実業からは誰も選ばれていないのが寂しい。

2023年12月25日月曜日

生命保険特約の保障金、早稲田は京産大に完敗(大敗)、文庫本3冊

 大腸ポリープ切除で生命保険特約の保障金5万円が振り込まれた。手術を受けた本人ではなく受取人である連れ合いの貯金通帳に振り込まれたことに、何かしら割り切れない気持ちもなきにあらず。もっとも生命保険は解約しない限り、死んでも本人が受け取るわけでもないから仕様がない。直接的に本人の利益になるわけではない。

 大学選手権、早稲田は年越しが出来なかった。対抗戦時の明治戦での負け方を思うと、また、昨年の1点差での勝利や決勝での大敗を思うと、今回の京産大戦では点差はどうでもいいから兎に角勝利をものにして欲しい、明治戦をもう一度見たいと希った。
 結果はスクラムではペナルティを取られ続け、接点でも押されっぱなし。さらに京産陣内でチャンスを迎えているラックでSH島本が視線を外に向け、その隙にボールを取られたシーンでは僅かにあった期待も消滅した。相手のN.o.8を止められないし、スクラムを組めば回されてペナルティを取られるし、まっすぐに組んでいても押されてしまい球出しができない。No.8松沼が早く出そうとしても出せない。相手陳内でのL/Oでもノットストレートはあるし、要はFWDで完全に負けている。身体の大きいFWDに対しては互角に戦えない。明治戦しかり、帝京戦しかり、京産大戦しかりである。清宮監督時代の強いFWDを思い出した。
 リザーブを含めた23人の中で4年生は9人なので、来季への繋がりはある。特に佐藤健次は変わらずにいパフォーマンスを出しているし、矢崎は素晴らしい。SH宮尾も来季で4年生。野中や松沼、栗田への期待も大きい。来季の主将は佐藤健次ヵ。

 <くわがきあゆ 『レモンと殺人鬼』(宝島社文庫、2023年)>:『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。狂気に満ちた人間たちが織りなす二転三転のストーリーという評価もあろうが、登場人物たちの設定を後出しで展開を図る物語構成には狡さを感じて好きになれない。道入部で期待させ、頁を進めるごとの後出しドタバタに小説としての破綻を感じ、もういいやっとなる。「このミス2024年版」ではベストの20ランク外、週刊文春では20位。この評価は理解できる。

 <杉井光 『世界でいちばん透きとおった物語』(新潮文庫、2023年)>:「このミス2024年版」の第8位(文春では第9位)。巻末の「A先生に捧げる」のA先生とは想像するに幻影城でデビューし、昔の一時よく読んだ泡坂妻夫ではなかろうか。
 亡くなったミステリー作家は鼻持ちならない父であって、彼が残した謎の「世界でいちばん透きとおった物語」なる遺稿を、主人公が女性編集者とともに探し求める。今までに読んだことがない構想のミステリー。

 <永井紗耶子 『絡繰り心中』(小学館時代小説文庫、2023年/初刊2010年)>:家を出て町に暮らした若き日の遠山金四郎。wikipediaで史実を調べて小説の物語に戻ることを何度か繰り返した。2010年のデビュー作であり出世作である本作品は、直木賞受賞を機に新装版として発刊されたもの。
 太田南畝の押付けで、金四郎は歌川国貞とともに花魁殺しの謎と犯人を探る。金四郎の複雑な家族状況も相俟って楽しめる江戸時代ミステリー。

2023年12月23日土曜日

運転免許認知機能検査

 22日、75歳眼前の認知機能検査を受けた。問題なく合格基準に達した。「時間の見当識」は何も覚える必要がないので、「手がかり再生」の検査について記しておこう。

 「手がかり再生」検査は、12個の絵を記憶し、「介入問題」(採点はなし)を経てから記憶した絵の名称を書き出すというもので、全部で4パターンがありその中から一つのパターンが出される。
 1パターンには4個の絵のブロックが4つ、合計16個の絵を記憶する必要がある。すなわち4パターンを合計すると64の絵が問題として存在する。
 結論からいうとこの64個の絵はすべて事前に覚えておいた。検査当日の2日前に検査内容を確認し、1パターンずつすべての絵を記憶することにし、何回か練習し記憶を固めた。

 絵を覚える方法をメモしておく。誰かがこのブログを見ることがあれば参考になるかもしれない。
 記憶する方法は各パターンで物語を作りそれを頭の中で情景として覚えること。日頃の妄想(想像)が役立っているような気がする。
 記憶する前提としては、各パターンに共通する規則があることを理解しておくと楽である。キーとしたのは各パターンの3番目にある身体の一部(耳・目・親指・足)で、これを核として物語(情景)を作った。以下、絵の名称はカギ括弧で括り、番号はその絵に付された番号である。実際には番号は絵の配置をイメージすることで覚えた。

 <パターンA>:キーは「耳③」-耳で聞く音をキーワードにした。
 ブロック1(①~④):「大砲①」が鳴り響く戦場で、「ラジオ④」から「オルガン②」の音が「耳③」に入って来た。映画“戦場のピアニスト”をイメージした。
 ブロック2(⑤~⑧):頭についた「てんとう虫)」がうっとうしい「ライオン⑥」が吠えた。その声を聞いて急いで「タケノコ⑦」を「フライパン⑧」で料理した。
 ブロック3(⑨~⑫):「スカート⑫」をはいた女性が、パンツが見えるのも構わずに「オートバイ⑩」に跨がって「ぶどう⑪」畑に行き、「ものさし⑨」で大きさを測っていた。
 ブロック4(⑬~⑯):「にわとり⑬」がコケコッコーと鳴いて、「ペンチ⑮」で棘を切り落とした「バラ⑭」を「ベッド⑯」に敷き詰めた。

 <パターンB>:キーは「目(③)」で、色をキーワードにした。
 ブロック1(①~④):黒いグルリの「ステレオ④」から聞こえてくる茶色の「太鼓②」の音が黒い「戦車①」の地響きのようで、思わず窓の外に「目③」を向けた。
 ブロック2(⑤~⑧):「やかん⑧」に水を入れて赤い「トマト⑦」の畑に行った。青空に「トンボ⑤」、草むらでは白「ウサギ⑥」が走り回っていた。
 ブロック3(⑨~⑫):黒い「万年筆⑨」と黄色い「レモン⑪」を「コート⑫」のポケットに入れて白い「飛行機⑩」に乗った。
 ブロック4(⑬~⑯):「カナヅチ⑮」で「机⑯」に釘を打ち、白黒の「ペンギン⑬」の置物と白い「ユリ⑭」の花を飾った。

 <パターンC>:キーは「親指(③)」で、指を使う道具や楽器を核とした。
 ブロック1(①~④):「親指③」で奏でる「琴②」の音が「電子レンジ④」のチンのような音を繰り返し、まるで指でトリガーを引く「機関銃①」の音のようだった。
 ブロック2(⑤~⑧):「セミ⑤」が鳴く夏の昼下がり、指で「なべ⑧」を持って台所に行き、「牛⑥」の肉と夏の「トウモロコシ⑦」を煮た。
 ブロック3(⑨~⑫):「はさみ⑨」を親指で動かして「ドレス⑫」を作っていたら、恋人からの「メロン⑪」が「トラック⑩」で届いた。
 ブロック4(⑬~⑯):「ドライバー⑮」を親指で回し、ぐらつく「椅子⑯」のネジを締めて座り、庭の「チューリップ⑭」と羽を広げた「クジャク⑬」を眺めた。

 <パターンD>:キーは「足(③)」。
 ブロック1(①~④):「アコーディオン②」のBGMが流れる4本足の「テレビ④」には、サムライが「刀①」を持ってなま「足③」で走っていた。打入りに遅れて走る堀部安兵衛ヵ。
 ブロック2(⑤~⑧):4本足の「馬⑥」の牧場にある木には6本足の「カブトムシ⑤」がとまり、家では愛する奥さんが「カボチャ⑦」を「包丁⑧」で切っていた。
 ブロック3(⑨~⑫):「パイナップル⑪」畑で「ヘリコプター⑩」を眺めて写生をしていたら、足にはいていた「ズボン⑫」を「筆⑨」で汚してしまった。
 ブロック4(⑬~⑯):「ソファー⑯」の足を「ノコギリ⑮」で切って高さ調整をしていると、外では「スズメ⑬」が細い2本足で「ひまわり⑭」に止まった。

 4パターンをまとめるとわかりやすい。

 当日の検査経過;
 検査費用を支払い、氏名と住所を紙に書き、テーブルに着き、タブレットと繋がった安っぽいヘッド本を装着。氏名と生年月日を記入し、注意事項などを聞いて検査開始。この日はパターンBが問題として出され、覚えた物語と情景を頭に入れる。数字を消す介入問題の後、記憶の中から絵をイメージし、名称を書き始めた。タブレットでの文字記入はやりにくいので漢字は書かないですべて平仮名と片仮名にした。書き始めて暫くすると合格ラインに達したので終了する旨の表示がなされ、タブレットから表示が消えた。余りにも早いので手を上げて確認したら合格なので終了ですと言われ、外に出て書類を渡されて終わってしまった。満点をとるつもりでいたのに、と言ったら係員の人が言うには、以前は点数をつけていたが、今は合格ラインに達すると即時終了となっているとのことだった。
 検査を実施していた実時間は10分にも満たなかったと思う。64個の絵は今でも明示できるので余りにも早い終了で何かしら物足りなさも感じた。これは己惚れヵ。

2023年12月19日火曜日

迷子となる、大腸ポリープ切除の続き、スマホ機種変更でのトラブル

 9日、高校同窓11人が集まり上野で飲む。“みはし”で餡蜜を買ってからの記憶が斑状。乗り越しもせずにちゃんと帰ってきたが、帰宅後に娘と息子に餡蜜を配って歩いていたら、息子の家に向かう途中で道に迷い、長時間さ迷う。徒歩で10数分ほどの距離だが曲がる道を一本間違ったようである。息子が娘の連絡を受けて救助に来てくれた。自分に何回も言い聞かすことになるが、酒量を抑えねばならない。

 大腸ポリープ切除の生体検査結果を聞きに病院に行った。5箇所切除したなかで、S状結腸にあった8mmのポリープに癌があるようなないような、顕微鏡で見るのだが小さくて判断がつかないとの検査結果がきていると言われた。来年の春から夏にかけてまた検査することになった。
 そういえば9日に友人の一人が近々3cmの大腸ポリープを切除する予定と言っていた。大きさに驚いた。何事もなければいいのだが。

 28日の間隔をあけての定例の通院。問診と聴診器診察そして薬の処方箋をもらうだけ。心音に軽い雑音-S状中核-がある、肺はきれいな音というのもいつものこと。定期的に頸動脈エコーと心臓エコーの検査をやりましょうと言われるのもいつものこと。次回は血液採取か。

 スマホの機種変更。8年間も使用したスマホを買い換えた。前回と同じく連れ合いとは同じ機種の色違い。今後はもう買い換えることもなかろうということでハイグレードのGoogle Pixel 8 Proをオンラインショップで購入。
 しかし、連れ合いの購入手続きで支払いが出来ないトラブルが発生。支払いが出来ないときのau側のweb上でのメッセージは「カードが3Dセキュアに登録されていない」との文言。そのカードはネット支払いに使用したことがないので良く理解できないままにカード会社に連絡すると、登録はしてあるとの簡潔明瞭な返答で支払いが出来ないことはあり得ないと言う。再度auに電話を入れるとカードのことは何も知ることは出来ないと言う。これは当然のことで再度カード会社に連絡すると今度はまともな(?)担当者が調べてくれてロックがかかっていることが分かった。色々とこちらの素性確認を繰り返し、やっとロック解除をしてくれ、数時間を要して支払い手続きが出来た。一方、自分の支払いはスムーズに終えることが出来た。この差異はどこから生じるのであろうか。
 数ヶ月前に娘の長男の大学入学祝いでスマホを購入したときは自分のカードにロックがかかった。でもこのときはApple側のメールの文言が適切であったし、カード会社の対応も簡単に終えることができた。今回はauのweb上の文言が「3Dセキュアに登録されていない」という的外れの不適切なものであり、せめて「カード会社からの支払いが拒否されている」という文言であるならばもっと早く対処できたと思う。また、カード会社の不具合対応も最初は不具合を理解できていない人だったようである。これらが重なって、そして自分の知識不足もあって、解決までに長時間を要した。まったくもう~と言いたくなる。

2023年12月7日木曜日

1週間ぶりに酔う。志水辰夫と高橋揆一郎の小説

 息子一家と長女の娘が来て久しぶりの賑やかさ。 AKAI EWI SOLOを演奏しPCに保存してある曲を息子の嫁さんに強制的に聴かせる。気遣いと忖度もあるのだろう、オレの演奏を賞めてくれるのは彼女だけ。連れ合いにいたってはお金をくれるならば聞いてあげるという姿勢だし、息子と娘の長女はほーっと言うだけだし、息子の娘は他の曲がいいと言い張る。そりゃそうだろう、60年近く前の曲はあるし、一番新しいものでも20年以上も前という古さであるし、中には全くヒットしていない曲もあるのだから。
 1週間ぶりに身体の中にアルコールを流し込んだ。息子持参の酒精もあり、ビール、日本酒、ウィスキー、泡盛と飲む種類はバラエティーに富むがどれも過度には飲まずにいた。が睡魔が襲ってきていつもりずっと早い時刻の22時ちょっと過ぎには着替えもせずにベッドに転がった。ために4時頃には目が覚めてしまった。しばしぼんやりと妄想に漬り、その後は外はまだ暗い中で本を読み続けた。

 <志水辰夫 『負けくらべ』(小学館、2023年)>:「19年振りの現代長編」と謳われており、オレにとっては18年振りとなる現代長編であり、4年振りの長編小説で、39冊目となる。シミタツ健在という感あり。このような物語構成を良くも考えるものではある。86歳でもかように柔軟な思考力・想像力・感性を持ちたいと強く思う。

 <高橋揆一郎 『伸予』(文藝春秋、1978年)>:45年前に発刊された額面780円の芥川賞受賞の小説をメルカリにて1200円で購入。もうすぐに50歳になろうかともいう元中学校教師の未亡人が、女学校を出て教師に成り立ての頃、新制中学3年の善吉に特別の想いを抱いていた。親の言うままに実直な男と結婚をし、3人の子をなし、長男と長女は他地で家庭を持ち子供もいる。孫もいる初老-50歳になっていない人を初老と呼ぶには現在の感覚では残酷な気もする-の伸予は24歳の次男と同居している。
 30年以上の空白を経て伸予はかつての5歳下の教え子である善吉と再会し、彼との再会を喜び、逢瀬に心弾ませる。一度だけ、下半身だけを露して身体を重ねる。善吉が行方知らずとなってから己の身体に老醜を見る。少年の顔を形作っている彫金に火と鏨を向けて形を抉り、「少年の目をつぶしながら伸予は声に出して「おとうさぁん」といった。「かんにんしてよぉ、もうしないから」 ぽたぽた涙を落としながら。少年の鼻を削り、口をそいでいった」。この最後の文章が秀逸。45年前の現代小説はその小説作法に古臭さを感じさせる。また、伸予が教え子に想いを抱く心境、夫や3人の子に向き合う視線が描き切れておらず、伸予という女性に共感は得られず、この小説に物足りなさを覚えた。
 一緒に収められている「ぽぷらと軍神」「清吉の暦」は読まずに済ませた。

2023年12月6日水曜日

漫画三昧

 漫画(マンガ?)を続けて読む。まずは「レコード」という言葉に惹かれて毛塚了一郎の『音盤レコード』シリーズを購入し、まだ読まないうちに作者の先の作品『音街レコード』シリーズを2冊手に入れて先にこちらの方を読んだ。絵も好きだが音楽に満ちあふれたストーリーも好きである。ただ出てくる音楽が全てロックであり、ケルト音楽やクラシック、ジャズなどの広がりに欠けているのが不満でもある。が、やはりこの「レコード」シリーズは楽しめる。
 海賊放送の、北海でロックやポップスを放送していたRadio Carolineを思い出した。Radio CarolineをタイトルにつけたCDセットを持っていることから、これをモデルにしたであろうストーリーが最も印象深い。
 『竜女戦記』は6巻目。登場人物といままでの流れを忘れかけており、物語の展開を理解するのに時間がかかる。

 読んだのは以下。 <毛塚了一郎 『音街レコードA面』(KADOKAWA、2023年)><毛塚了一郎 『音街レコードB面』(KADOKAWA、2023年)<毛塚了一郎 『音盤レコード①』(KADOKAWA、2022年)><毛塚了一郎 『音盤レコード②』(KADOKAWA、2023年) <都留泰作 『竜女戦記 6』(平凡社、2023年)>

2023年12月1日金曜日

大腸ポリープ切除、ミステリー1冊

 30年前の1993年、人間ドックで血便が検出され、池袋の病院にて大腸内視鏡検査をし、ポリープがあるとのことで一日入院して、多分5箇所だったと思うが切除した。多数あるので1年後にまた切除しましょうとのことで翌1994年にまたも4~5箇所ほど切除した。
 それから暫くは何もなかったが、人間ドックの結果を受けて2016年に内視鏡検査を行った。3mmほどのポリープはあるが切除するほどではないので数年後にでも再検査しましょうと言われた。2018年の再検査では進行していないので切除するほどでもないと判断された。その際小さなポリープ状が確認できるがこれは体質なのでしょうねとも言われていた。
 その後コロナ禍になったこともあって人間ドックに行かなくなり、すなわち血便等の検査も何もすることなく、内視鏡検査をする気持ちにもならず、今になってやっとすぐ近くの消化器内科の病院に検査を予約した。そして5回目の内視鏡検査の今回は5箇所のポリープを切除することとなってしまった。多数のポリープがあったので念のために1年後にも検査をしましょうとのこと。明年の年末には6回目の検査となる。今回の切除ポリープの生体検査の結果を聞くのは2週間後になる。

 大腸内視鏡検査の過程のなかで大幅に体重を減じることができている。検査前日の食事は病院から購入したものであり一日中空腹となる。検査当日は夕方まで絶食となり、その後はやはり病院から提供されたもので3ステップの食事が用意された。しかしあまりの空腹で就寝前までに全て食べてしまった。そういえば最初にポリープ切除した30年前のときは23時頃に病院を抜け出して近くのコンビニでサンドイッチを買っていた。
 検査翌日も消化の良いものを食べているし、禁酒していて余計なものは食べないし、体重は下がったままである。月曜日に検査をして金曜日となった今日は検査2日前の体重より2.3kg低い数値となっている。7日移動平均でも約1kgの減少となっている。大腸内視鏡検査とポリープ切除は効果的なダイエットであることは間違いない。これから徐々に元に戻っていくのだろうけれど、その過程を楽しむこととする。

 <荒木あかね 『ちぎれた鎖と光の切れ端』(講談社、2023年)>:「ちぎれた鎖」が第一部にあたる。世間からの通信手段もない熊本の無人の孤島で友人たちを殺そうと樋藤は計画していた。が、自分以外の人間が次々と殺されていく。最初に殺された一人は舌を切り取られ、次からは死体の第一発見者が殺され続ける。8人のうち6人が殺される。世間と遮断された、いわば大きな密室とも言うべき孤島の設定、殺人を計画する動機、殺人の手段等々、都合の良い設定に無理があるとは思ったが、それはこのミステリーの謎ときを展開するための方法であると捉えれば良しと感じた。連続する異常なミステリー構成に日常的な常識論を対比させても意味がないのだから。
 「光の切れ端」は第二部にあたる。第一部からの連続性の中に希望と前向きな状況を設定している。相変わらず殺人の動機に、日常的常識をもちこんでも意味がないのであって、そんなことは横に放って読み続け、楽しめた。キャラクターの設定も安易であると思えども、そもそもそれはこの非日常的な、絶対にあり得ない連続殺人を構成するためであると割り切れる。殺人と謎ときと人物の配置、そして登場人物たちの行動動機の創造性というか技巧性に感心した。