2023年12月1日金曜日

大腸ポリープ切除、ミステリー1冊

 30年前の1993年、人間ドックで血便が検出され、池袋の病院にて大腸内視鏡検査をし、ポリープがあるとのことで一日入院して、多分5箇所だったと思うが切除した。多数あるので1年後にまた切除しましょうとのことで翌1994年にまたも4~5箇所ほど切除した。
 それから暫くは何もなかったが、人間ドックの結果を受けて2016年に内視鏡検査を行った。3mmほどのポリープはあるが切除するほどではないので数年後にでも再検査しましょうと言われた。2018年の再検査では進行していないので切除するほどでもないと判断された。その際小さなポリープ状が確認できるがこれは体質なのでしょうねとも言われていた。
 その後コロナ禍になったこともあって人間ドックに行かなくなり、すなわち血便等の検査も何もすることなく、内視鏡検査をする気持ちにもならず、今になってやっとすぐ近くの消化器内科の病院に検査を予約した。そして5回目の内視鏡検査の今回は5箇所のポリープを切除することとなってしまった。多数のポリープがあったので念のために1年後にも検査をしましょうとのこと。明年の年末には6回目の検査となる。今回の切除ポリープの生体検査の結果を聞くのは2週間後になる。

 大腸内視鏡検査の過程のなかで大幅に体重を減じることができている。検査前日の食事は病院から購入したものであり一日中空腹となる。検査当日は夕方まで絶食となり、その後はやはり病院から提供されたもので3ステップの食事が用意された。しかしあまりの空腹で就寝前までに全て食べてしまった。そういえば最初にポリープ切除した30年前のときは23時頃に病院を抜け出して近くのコンビニでサンドイッチを買っていた。
 検査翌日も消化の良いものを食べているし、禁酒していて余計なものは食べないし、体重は下がったままである。月曜日に検査をして金曜日となった今日は検査2日前の体重より2.3kg低い数値となっている。7日移動平均でも約1kgの減少となっている。大腸内視鏡検査とポリープ切除は効果的なダイエットであることは間違いない。これから徐々に元に戻っていくのだろうけれど、その過程を楽しむこととする。

 <荒木あかね 『ちぎれた鎖と光の切れ端』(講談社、2023年)>:「ちぎれた鎖」が第一部にあたる。世間からの通信手段もない熊本の無人の孤島で友人たちを殺そうと樋藤は計画していた。が、自分以外の人間が次々と殺されていく。最初に殺された一人は舌を切り取られ、次からは死体の第一発見者が殺され続ける。8人のうち6人が殺される。世間と遮断された、いわば大きな密室とも言うべき孤島の設定、殺人を計画する動機、殺人の手段等々、都合の良い設定に無理があるとは思ったが、それはこのミステリーの謎ときを展開するための方法であると捉えれば良しと感じた。連続する異常なミステリー構成に日常的な常識論を対比させても意味がないのだから。
 「光の切れ端」は第二部にあたる。第一部からの連続性の中に希望と前向きな状況を設定している。相変わらず殺人の動機に、日常的常識をもちこんでも意味がないのであって、そんなことは横に放って読み続け、楽しめた。キャラクターの設定も安易であると思えども、そもそもそれはこの非日常的な、絶対にあり得ない連続殺人を構成するためであると割り切れる。殺人と謎ときと人物の配置、そして登場人物たちの行動動機の創造性というか技巧性に感心した。

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