2022年11月15日火曜日

読書するということ、娘の息子の大学合格

 本を読むということは、ありとあらゆるすべてを包含するこの世の中において、自分の立つ位置を探り、確かめるということを円環の如く繰り返すためのツールなのではなかろうか。・・・表現がすっきりとしない。渡辺京二の次の言葉が腑に落ちる。「読むというのは他者の生命のリズムを自分のからだに刻印されることなのだ。だからそこには受容と同時に拒否も生じ、自分の魂のなかを他人の魂が通過して行った痕跡、つまり抗体のごときものが形成され、多かれ少なかれ、その後の生はその抗体の働きに左右されることになる」。

 娘の長男が11/1に早々と大学合格を決めた。高校は進学校に向けて実績を伸ばしている中位の私立高校。高校入学後は本人も言う通り勉強はあまりせず成績も下の方。2年になってから自分の進みたい学部を決め、首都圏の大学についてかなり調べていたようである。勉強をあまりしていなかったので高校1-2年の成績は振るわず、本人が言うには学校推薦や指定校推薦は早くに諦め、受験すべき希望大学を絞っていたようである。少し高望みではないかと感じていた。AO(専願)入試の受験科目を高校2年時には選択しておらず、高校の教員もその大学受験は諦めろと主張していたようである。しかし受験科目は3年になってから集中的に2-3年分を独習し、解らなければその科目の教師に何度も教えを受け、その教師もクラス担任の主張には反して受験してもいいのではないかとサポートしてくれたらしく、勉強を続けたようである。
 高校では希望学部のある大学2校について指定校推薦を進めてきたらしいが、本人はその大学については国家試験合格率などが低いと端から拒否し、あくまでも希望大学1本に絞って受験を繰り返すつもりでいた。安全圏内を進めても本人が納得しないと碌なことにならないと、娘は勉強のための金銭的サポートは惜しまなかったようで、私立高校であるがために受験のための夏期講習があるのだが、それを拒否し、高校と交渉し(担任教師もサポートしてくれたらしく)受講料を返金してもらい、自分で探して春頃から通っていた受験塾に通い続け、娘が言うにはあんなにちゃんと勉強しているのは生まれて初めてのことと感慨深く話していた。
 そして希望大学のまずはAO(専願)入試が10/22。筆記試験はまぁまぁだったらしいが、面接や小論文は思っていた通りに終えたらしい。特にこの子は人と接する姿勢が良く、性格が素直で主張もはっきりしている。合格の可能性は半信半疑で、何か受かるような気がすると口にしていたのは連れ合い一人だけ。
 「受かったよ-!!」とLINEに入ったのは合格発表当日の13:30頃。本人より先に合否を知るのはまずかろうと息子からの連絡を待ってから合格を知り、我が家に立ち寄って玄関を開けたときから嬉しさに涙ぐんでいた。受験者本人は受験校を1本に絞り、AOが不合格なら、その後も3回続く一般選抜を受験するつもりだったらしい。そうなれば次第に合格のハードルは高くなるし、娘が言うのは受験料もバカにならないとのことである。娘は話しながら何度も涙ぐんでいた。
 早々に大学受験合格を決め、この後は遊びほうけるのかとも思ったが、今の時代は合格後に大学から課題が送られてくるし、受験塾も勉強を続けさせるようである。
 数日が経ってから我が家に寄ったその子から受験期の話を聞いた。一般論文や面接については彼の一歳年長で大学1年のガールフレンド(恋人ヵ)がかなりサポートしてくれたらしい。一般論文ではこういうことが出るのではないかと予想し的中させたのも彼女らしい。合格のお祝いと、大学進学入学のプレゼントをするから欲しいものを考えておいてと宿題を出し、何を希望してくるのかが楽しみである。サポートしてくれた彼女にも何かプレゼントするから伝えておいてと言った。娘も母親として心配もしていたことだし、駅までの車での送り迎えも頻繁にしていたので、現金でお祝いをあげた-たまには自分の好きな服でも買ったらとの言葉も添えて。

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