9社に連続して手続きをすると相手側の応対の相違が如実に表れて面白い。電話応対が丁寧なところ、webに記載されている内容の不備があり詳しく読まないと適切な処置ができないところ、さらに1社はwebの記載内容が現実と合致せずにある意味たらい回しになってしまったところもあった。応対に疑問を抱いてしまうところは、乱暴に言えば、相手側がどう受け取るが想像力が欠如しているのであろう。
<三日市零 『復讐は芸術的に』(宝島社文庫、2024年)>:軽~いエンターテイメント・ミステリー。小4のメープルや女裝するエリスなどなど登場させる人物の設定にかなり無理はあるけれど謎ときのコミックと思えばそれもよし。『復讐は合法的に』でデビューした第2弾。小難しいことは何も考えず、ボケーっとしてミステリーでも読みたいとき読むにはいいかも。ということはそういう状態で読んだということ。
<吉川トリコ 『余命一年、男をかう』(講談社文庫、2024年/初刊2021年)>:第28回島清恋愛文学賞受賞作。40歳独身、20歳でマンションを購入し、贅沢は一切せずにC/Pのよい人生をおくろうとするも無料だからと受診した検査で余命一年長くて3年の子宮癌が見つかる。一切の治療も受けずそのままに死んでいこうと決心して病院のロビーで会計待ちをしていたらチャラい10歳以上年下のホストを職業とする男に金を貸して欲しいと頼まれ受諾する。70万円の返金のかたにホストとしての男を買う。そして全財産を譲るからと結婚までする。ある意味人生に投げやりな、さして魅力があるわけでもない女と、チャラいけれど義理堅さもあるハンサムな男とのやりとりが面白いといえば面白い。が、その面白さが乾ききっていて無機的でもある。手術をして生きながらえている主人公の女は離婚届を引き出しにいれたまま、まぁ使うときがあれば使えばいいさとキルトづくりに勤しんでいる。
父親がふにゃふにゃしていて、10数歳年長の継母は賢母の振る舞いをし、不倫の上司は勝手なバカ男で、世の中に埋没して自分の生き方を割り切ってしまえば、主人公たちの生き様もまぁこんなものかと距離をおいて眺められる。「かう」は買うでもあり飼うでもあるヵ。
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