2016年4月13日水曜日

翔んで埼玉

 <魔夜峰央 『翔んで埼玉』(宝島社、2015年)>:朝日新聞(4/3日曜日)の「売れてる本」コーナーに紹介されていた漫画。30年ぶりの復刊らしいのだが、この漫画のことは知らなかった。新聞記事から引用すると、「都会の住民たちが隣接する県を徹底的にさげす」み、埼玉県民は「『関所』を越え都会に出て」「『こやしの匂いがプンプン』と差別され」、「某都にひれ伏して過ごし」ている。一時期(現在も?)“グンタマチバラキ”と揶揄されていた時の漫画であろう。春日部も登場する。「はあ?おらこれから春日部へ帰るところで」という場面と、「サイタマラリア」は「小型春日部蚊が媒介する埼玉特有の熱病」と解説されるシーンである。この漫画、埼玉県で一番売れているらしい。
 新潟県出身の人が所沢に住んでから書き始め、横浜への引っ越し(脱出)で描けなくなったと後書きにある。岡山県出身のさいた・まんぞうが歌った「なぜか埼玉」もヒット(?)した頃の漫画である。因みに、「なぜか埼玉」はワタシの持ち歌であり、カラオケで一番歌っている地はヨコハマである。
 イタリアに旅行していたとき、ツアーで一緒だった若い女性二人と我々夫婦は食事で同じテーブルに着くことが多く、「サイタマ」ってなんか緩い笑いを誘うけど「ヨコハマ」って響きが良くてカッコよさがあるよね、と見解が一致していた。話していたのは春日部在住のワタシと高校時代は春日部の塾に通っていた栃木県出身の女性。
 さらに思い出がある。現在は春日部市の一部となったかつての北葛飾郡庄和町にワタシが住んでいて岩槻市(現さいたま市岩槻区)の会社に通っていた頃、ワタシのグループのメンバーが揶揄って「○○さんは会社への往復では入出国審査があるんだっけ。就労ビザも持っているんじゃなかったですか」なんて言っていた。彼氏はちょいと東京に近い越ケ谷在住で、出身は山から自宅へ水を引いていた新潟県出身だった。