2020年11月9日月曜日

大掃除、ラグビー、本、漫画

 物置に放っておいた故障した掃除機や、入れ替えて不要となったブラインドなどを廃棄するために、規定の長さまで切断。これも大掃除の一環。電動鋸のカッターの切れ具合が劣化してきた。切断音が近所の迷惑になることが気になるが、これはしようがない。
 浴室、3F小屋裏に続いて自室を大掃除。ごちゃごちゃとした物が多く、いつものことだが、物を捨てようとしてもほんの僅かしか廃棄できない。そのうちそのうちと言ってもなかなか進められず、本当にそのうち捨てていかねばならない。

 関東大学ラグビー対抗戦、7日の早稲田の対戦相手は筑波大学。SOのポジションに河瀬は驚いた。筑波は慶応に勝っているし、侮れない相手。結果的に50(8T5G)-22(3T2G)で勝利したが後半の後半はもたついていて不満。それに帝京戦でもそうだったがL/Oに課題がある。 
 早実が國學院久我山を30-7で下して花園出場を決めた。花園にアカクロが2年ぶりに動き回る。楽しみである。それに早実や学院のラグビーが強くなると大学も強くなる。 

 <金子文子 『何が私をこうさせたか』(岩波文庫、2017年)>:朝日新聞(2019年7月)の書評(斎藤美奈子)「『女たちのテロル』『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』 ブレイディみかこ〈著〉」のなかで、本書について次のように触れている。「ヤバイ女性は日本にもいた。1923年9月、関東大震災の2日後、金子文子は同棲相手の朝鮮人・朴烈とともに警察に検束された。彼女は絶望的な貧困と虐待の中で育ち、朴と不逞社なる結社を立ち上げた。3年後、獄中で謎の死をとげた。23歳だった」。この文章で金子ふみ子に関心を持ち「読みたい本」にメモしておいた。 
 本書は、ふみ子が栗原一男に手記の添削を依頼し、死後5年たって春秋社から出版された『何が私をかうさせたか-獄中手記』を底本にし、同社から1998年に刊行された新版を参照して2017年に出版された。韓国で2017年に劇場公開されたことを契機として出版されたものかもしれない。韓国で多くの賞を受賞した映画は日本国内で、例えばテレビなどで一般放送されることはまずないであろう。 
 金子文子(金子ふみ・金子ふみ子)、1903(明治36)年に横浜で生まれ、1926(大正15)年7月に宇都宮刑務所栃木支所にて縊死-縊死は刑務所側から発表されたもので真相は謎-。生から死までの記録ではなく、朴烈と同棲を始める前まで、即ちふみ子19歳までの記録である。従って、ふみ子が朴烈と共に「行動」を始めるようになった経緯は本書では知ることは出来ない。ただただ、無籍者として生まれ、学校に通って勉強をしたい意欲も実現することが困難で、想像を絶する貧困と虐待に言葉に言い表せない絶望を覚える。虐待というと日本人による朝鮮人へのそれが思い出させるが、ふみ子になされたのは実の父親であり、愚かな母親であり、騙されて引き取られた先の祖母であり、または傭われた先の主人の妻であり、学校の教師による差別もあった。劣悪な環境はもちろん人間そのものがつくっているものであり、所詮人間はそのようなものさ、と言いたくもなる。その悲惨な状況下で底辺の労働をしながらもふみ子の学習意欲の高さには驚嘆する、尊敬もする。 
 「何が彼女をそうさせたのか」をキチンと認識するには、朴烈と共に行動し、天皇の恩赦を拒否し、縊死するまでの約4年間にも触れねばならない。また、ふみ子と朴烈のアナキズムについても知識を得る必要がある。 

 <斎藤宣彦(編) 『現代マンガ選集 破壊せよ、と笑いは言った』(ちくま文庫、2020年)>:なつかしい漫画家がたくさんいるも、赤塚不二夫・山上たつひこ・いしいひさいちを除いて、前に読んだ同シリーズの「悪の愉しみ」と同様に惹かれた作品は殆どない。

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