2021年10月6日水曜日

ミステリー2冊

 岸田新内閣誕生、1年持つだろうか。
 権力を持っている人間に寄り添い、彼(彼女)らを持ち上げ、忖度し、微かに矜持を保とうとする思いもいとも簡単に曲げて己をごまかし、地位保全とあわよくば権力も握りたいとするもろもろの政治家たちを蔑む。権力を持つと腐るのではなく、もともと基底が腐っている人間が権力を握りたくなるのだ、という名言は古代からず~っと当て嵌まる。

 <雨穴 『変な家』(飛鳥新社、2021年)>:「あなたには、この間取りの「謎」が、解けますか?」と挑戦的な惹句が表紙にある。間取りを眺めればすぐにその異常さに気づく。その奇妙な間取りの家を建てた目的と意味を物語は編む。
 文字のポイントは大きく、一ページ内の空白も広く、間取り図面も頻繁に描かれている。したがって文字数が少なく、短時間で読み終えた。で、この手のミステリーには興味が薄い。

 <今村昌弘 『兇人邸の殺人』(東京創元社、2021年)>:『屍人荘の殺人シリーズ』第3弾。最初の1冊は発想がとても新鮮だしスピード感も含めとても面白かったが、第2・3作と続けると楽しみは薄まってしまった。このシリーズが続くとしても、よほどのことがない限りもう手を出すことはない。

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