2022年8月18日木曜日

アルトサックスの雑記、芥川賞受賞作

 EWIで好きなメロディ-を下手なりに演奏している時間が多くなると、好みの音質であるアルトサックスの響を聴く頻度が高くなった。持っているCDはナベサダとKenny Gであり、ここにCandy Dulferが加わった。動画を見ながら心地よい音楽を聴くには女性の方がいいだろう。で、結局はCandy Dulferのベストアルバムを買った。しかし好みではない曲も多い。特に人のコーラスが入っているものは好きではない。
 もっとイジーリスニング的な曲が良いと言うことで安価なコンピレーション・アルバムを購入。安価で著名ではない演奏はやはりそれなりの心地よさしかなく物足りない。そもそもナベサダやKenny G、Candy Dulferと比較することが間違っている。

 もうひとつのブログ<T and T Room – mines>を9ヶ月ぶりに更新。

 <髙瀨隼子 『おいしいごはんが食べられますように』(講談社、2022年)>:とある営業支店と何軒かの飲食店、男のアパートメントという狭い空間、限られた人数しか登場しない小説。
 職場で上手く立ち振る舞い、同僚の芦川女子と関係を持つ二谷。芦川は料理が好きで、かつ仕事にキチンと取り組めないが職場に得意の手作りお菓子を持参し、職場の皆が彼女を守りたくなっている。仕事ができて頑張り屋だが皆と一緒に同調して食事を摂ることが好きではない、しかし周りに合わせている押尾女子。二谷と押尾は時折一緒に飲み、そこでは芦川などの振る舞いを非難する。本の帯の惹句には「ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作」とある。そのとおりで最近読んだ芥川賞受賞作ではもっとも傑作と思う。
 ちょっとした集まりにお菓子や手作りの手芸品を持って来るという女性はよくあること。出張してもお土産を買ってくることに違和感を抱き、いつも手ぶらで帰ってくる人もいた。日々の暮らしの中で、本人がよかれと感じている行為を自制なく振りまく人、無意識に善意を押しつける人、趣味の強制を感じさせる人、このような人は身近にもいた(る)が彼(彼女)たちには一定の距離をとるようにしている。

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