2022年8月30日火曜日

雑記、東野圭吾のミステリー2冊

 トイレのタンク内排水弁が壊れた。弁開閉ヒンジのU字状回転部の破損。最も負荷がかかる部分が壊れるべくして壊れた。おそらくは、部品点数削減/コスト低減なのであろうが意地悪く捉えればそういうことを意識せずにいわゆる部品の形を作ったというところかもしれない。しかし、一日15回の使用で17年間を考えれば、15×365×17=93,075という耐用回数はプラスティック材とはいえ低いのではないかと思う。

 少しずつ体重が増えている。気をつけなければならない。間食と好きなあずきバーは断った。

 <東野圭吾 『透明な螺旋』(文藝春秋、2021年)>:息子から頂戴した東野圭吾のミステリー2冊のうちの1冊。頁を開いてのイントロで大凡のストーリー展開が予想できた。東北の貧乏な暮らしから逃れるように千葉県に就職し、華やかな東京に足を踏み入れ、男に騙され子供を抱え、挙句の果てに赤ん坊を棄てる。・・・年数が経て母親と二人で生活する女性がいて、母親が死んだ空白を埋めるかのように男が現れて女に暴力を振るい、男は殺される。残された女がいつも抱えている手作りの人形は過去に東北から出てきた女のものであり、ここで全体像の輪郭がより鮮明になる。殺人の犯人を追う刑事。どう繋げるのであろうかと思っていたら、そこで線を結びつけるのがガリレオシリーズの湯川学。その湯川が帯の惹句を借りれば「愛と哀しみ」の渦中に入るのであるが、このシチュエーションが余りにも作られた構図でありある種滑稽でもある。

 <東野圭吾 『マスカレード・ゲーム』(集英社、2022年)>:「・・・(略)・・・スゴイとは思わず、かといってつまらないミステリーではなく、繋がりの見えない連続殺人事件と、これから起こるであろうホテルでの殺人(誰が殺され、誰が殺すのは解っていない)のストーリー構成を楽しんだ。新田刑事とホテル・フロント・クラークの山岸尚美・・・(略)・・・頁を閉じることが惜しくなる軽快なスピード感と謎解きに引き込まれ楽しめた。・・・(略)・・・」。以上は10年前に読んだ『マスカレード・ホテル』の感想メモからの抜粋で、つまり設定は同じ。加わるのは個性豊かな、独善的な梓真尋警部。彼女の行動がストーリーを彩る。殺人犯確定は意外な展開の末であったが、安直な内省と浅薄な感情が感じられ犯行動機には無理を感じる。

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