2024年10月2日水曜日

永井さんの小説2冊、戦後史の本2冊

 21日に体調を崩して10日。まだ咳き込むことはあるが大分良くなってきた。7日分を処方されたデキストロメトルファンは睡魔が襲ってくるので止めた。もうひとつのモンテルカストは頻尿、喉の渇きの副作用が酷く前者よりも数日早く服用を止めた。あと1週間もすれば咳は治まるだろう。
 禁酒していて間食もなく、2kg強の体重減となった。いずれ戻るであろうが。

 <永井義男 『隠密裏同心 篠田虎之助 最強の虎 三』(コスミック・時代文庫、2023年)>:昨年刊行されていたことを失念していた。

 <福井紳一 『戦後史をよみなおす 駿台予備学校「戦後日本史」講義録』(講談社、2011年)>:昭和24年生れの自分にとっては少しだけ年代が先に走っている同時代史で、自分が生きてきた時代を振り返りながら目を通すといったところ。概説と言った感が強く、新たに気付かされたという点はない。

 <井上寿一 『戦争調査会 幻の政府文書を読み解く』(講談社現代新書、2017年)>:期待外れ。幣原の意図するところは立派だったかもしれないが、個々の発言者個人の意見を縷々述べているだけ。1年足らずでGHQによって廃止されただけに中途半端。著者もこここで何を主張したいのか分からない。冷たく言えば、敗戦直後にこういう活動があったがまとめることもなく消滅した、という紹介だけかと。

 <永井義男 『隠密裏同心 篠田虎之助 最強の虎 四』(コスミック・時代文庫、2024年)>:6月に刊行された最新シリーズ。永井さんの江戸時代小説は気軽に楽しめる。

 <中村政則 『戦後史』(岩波新書、2005年)>:こちらも自分の同時代史と言ったところであるが、歴史をどう捉えるかという観点では再認識させられる。箴言をメモしておく。
 「すべての歴史は現代史である」、「Trans-war history」、「政治意識の基礎には歴史意識がある」、「歴史意識とは自己認識であり、われわれは、どこから来て、今どこにいて、これからどこへ向かうか、を知ろうとする意識である」、「その国の文化的成熟度は、その国民にどれだけ自己批判能力が備わっているか否かにある」、等々。

0 件のコメント: