2025年1月25日土曜日

Cチャンの最初の高校受験、本2冊

 娘からLINEで写真が送られてきた。高校受験真っ盛りの彼女の娘(Cチャン)の入試合格が書かれていた。前日の入学試験の帰路、娘ともどもCチャンも我が家に立ち寄り、娘が埼玉の銘菓を持ってきてくれた。
 試験はどうだったと尋ねたら国語の古文が分からなかったと言っていた。滑り止めに私立高校を併願受験し、選択コースの中では一番上位のコースを受けていた。本命の公立高校の受験は1ヶ月後だが、まずは私立に合格し精神的にゆとりができるであろう。ネットで本命校と滑り止めの両校の入学偏差値を見たら、本命よりも滑り止めとしている高校の方が高い数値であり、あれっと思った次第。受験科目数の違いなどがあるのかもしれない。また、学校訪問時の校内雰囲気などを重視していたようである。
 CチャンにもLINEで「合格おめでとう㊗!」とメールしたら「ありがとう!!」と返ってきた。

 <吉田兼好 佐藤春夫訳 『現代語版 徒然草』(河出文庫、2004年)>:今更ながらの徒然草。良くも悪くも、人間の行動や思想の根っ子は少なくとも1300年代より変わることなく普遍である。
 箴言を一つ、「勝とうと思ってかかってはいけない。負けまいとして打つのがいい。どの手が一番早く負けるかということを考えて、その手を避けて、一目だけでもおそく負けるはずの手を用いよ」。先日のラグビー大学選手権での早稲田のちぐはぐな攻めを思い出した。

 <神永曉 『悩ましい国語辞典』(角川ソフィア文庫、2019年/初刊2015年)>:言葉は生き物で、年月を経て変化し、或は新たに生れ、中には衰退して消滅する。だからこそ面白い。いまでも時々ドラマなどで「とんでもございません」と台詞が発せられると誤用を指摘したくなる。そしてそのドラマを演じているときに誰もその間違いを正す人はいなかったのかと思ってしまう。
 会社勤めをしている時にミーティングを仕切るマネージャーが「取り付くひまもない」と言っていたので。「取り付く島もない」でしょうと指摘したらきょとんとしていたことを思い出す。また、富山市に就職したとき、「打擲する」が日常的に使われていて最初は意味が分からなかった。漢字難読の部類に入るこの言葉が普通に使用されており、他県出身者の先輩も同様に驚いていたことを思い出す。
 拾い読みしながら全頁に目を通した。全てを記憶することは無論できるはずもなく、読んでいるときの刹那的な楽しみを味わうしかできないのが口惜しい。ついつい『さらに悩ましい国語辞典』を購入した。

2025年1月16日木曜日

早稲田負ける、小説1冊

 ラグビー大学選手権、早稲田は帝京に完敗。後半風上に立った早稲田がPGで1点リードするも帝京にトライを決められて6点差に。ここまではまだ望みを棄てていなかったが。13点差に広がられた時点で負けると思った。後半の風上は早稲田に有利と思ったがスクラムで完全に負けており、バックスにボールを展開できない。帝京の力強さと上手い試合運びに比して早稲田には落ち着きのないプレーを感じ、実力差を感じた。後半にSO服部がキックをせずに自らが突破を図るも逆に相手に攻撃のチャンスを作った。これが早稲田の攻撃のチグハグさを示しているように感じた。兎にも角にもスクラムが弱すぎ。あと何だろう、対抗戦で早稲田に完敗してからの帝京は着実に強くなり、一方早稲田はあの試合からの前進が感じられない。FWD(スクラム)が弱ければ今のラグビーでは勝利を得ることはできない。

 <古処誠ニ 『敵前の森で』(双葉社、2023年)>:インパール作戦にて敗走・遅戦する日本軍。舞台はビルマ、主人公は戦闘経験のない輜重部隊の見習士官/北原。重用されたビルマ人少年の脱走、抗命の姿勢を見せる部下の兵長。兵長が脱走を差し金した理由と目的、その少年やインド兵が英国軍に与しないの何故なのか。戦犯容疑をかけられた北原の自問自答と英国軍語学将校への対応。今までに読んだ戦争小説とは趣を異にし、またミステリーの要素もある。英国軍に抗するビルマ人・インド兵、それぞれの人間心理の描写も際立っている。読み始めたときは戦中と戦後を行き来して少し戸惑いを覚えたが、読み進めに連れて引き込まれた。

2025年1月13日月曜日

辞書、漫画

 『東京人』2月号特集「辞書と遊ぶ!」が楽しめる。持っている辞書も少なくないなか、記事に惹かれて4冊の辞書・辞典を購入し(てしまっ)た。時間の合間合間に辞書を開くのは楽しめる。辞書・辞典・事典・字典・図鑑・ガイド等の類(外国語の辞書を除く)は100冊を優に超える。興味ある言葉を都度調べ確認する手段を、ネットや電子辞書ではなく、ハードを自室に陳べておくことは自分にとって好ましい環境である。理想は、図書館の書物が陳ぶ中央にオーディオリスニングを含む書斎のような空間とベッドを設けることであるが、実現できるわけもない妄想でしかない。

 <のぞゑのぶひさ、尾崎紅葉 『金色夜叉』(幻冬舎、2024年)>:貫一・お宮の熱海の像、そして物語の入口を知っているだけで全体のストーリーは知らなかった。気軽に読もうと思い『神聖喜劇』以来となる”のぞゑ”さんの漫画で読んだ。ただし、原作は未完であり、全16章の最後15・16章は”のぞゑ”さんのオリジナルである。
 貫一の執着心の強さとその裏返しの優柔不断さと高慢さ、逃避癖・責任転嫁が鼻につく。間貫一の名でどうしても間寛平の名と顔がチラリと脳裏に浮かぶのは年齢の所為なのであろう。

2025年1月10日金曜日

高校ラグビー、富山、新書一冊

 高校ラグビーは予想通り桐蔭学園が優勝した。東海仰星は完敗といっていいだろう。その点差の大きさは意外だった。桐蔭は大阪桐蔭戦で見せた後半の強さが際立っている(桐蔭と大阪桐蔭の試合を実質的決勝戦と思っていた)。
 ネットで確認する限り来季早稲田に入学する(予定)の選手は、小野(城東)・石原(桐蔭)・駒井(東海大仰星)・若林(同)・川端(同)・名取(大阪桐蔭)・馬場(同)・平山(大分東明)の8人。うち5人が高校代表候補で2人は主将、全員が今期の花園経験。これが事実とするならば(事実であろうが)8人の推薦・自己推薦入学者予定8人はここ数年では珍しい多さと記憶する。もちろん一浪・二浪を含む一般入試合格者の入部もあるだろうし、来季も早稲田ラグビーは楽しめるだろう。
 上記の選手たちを中心とした、今期の花園の試合を幾つか振り返ってオンデマンド観戦してみよう。

 世界的観光の魅力として選ばれたのが富山であることに驚いた。かつて20代の頃に6年半生活した富山市であるが、富山を離れてからの45年ほどの間には大きな変貌も遂げていて、富岩運河環水公園もLRTもガラス美術館も知らない。ただただその地に本社を構える会社に就職して結婚をし、連れ合いが二人目の子を宿していたときに会社を辞めて富山を離れ、その連れ合いは、富山というと辛かった思いのある豪雪を今でも真っ先に思い出すようである。

 <オフェル・シャガン 『わらう春画』(朝日新書、2014年)>:庶民の生活を楽しく笑って、社会や宗教などを嗤う。現代のポルノやAVは欲情を煽るだけでつまらないーポルノは元々”売春”を表す言葉であったらしい。
 ペニスを異常に大きく描く意味は、サイズを比較する心理を端からなくし、また小さく描くと背景に埋もれてしまうからであるとする。実情に即して描くとどうしても要らぬ高慢心や劣等感を醸しだして現実世界から抜け出せなくなるだろう。異常な巨大さは現実から遊離して素直にわらえる世界を作り出すのである。最古の春画は平安期にあると確認されている。そこには男性の陽物を競っている姿が描かれている。性行為の基本は昔から変わらないし、娯楽も尠い日常にあってそれは大らかで生活を楽しむものであったに違いない。宗教的・政治的な権力者にとってはその権力を脅かす行為であったであろう。権力的束縛から解放される心情は、自由の謳歌と保守的なものへの抵抗があり、それを笑い、嗤うことで想いの広がりを春画にたくしたのではないかと思う。

2025年1月3日金曜日

ラグビー、箱根駅伝

 昨日(2日)は息子家族と娘の家族全員が集まり楽しい時間を過ごした。昼前からほぼ一日中酔っていた。したがって箱根駅伝もラグビー準決勝も夜から深夜にかけての録画観戦。無論それまでは何の情報も入らないようにしていた。

 箱根駅伝、青学は強い。往路、早稲田は予想より上の3位で5区山登りの区間2位が素晴らしかった。復路では最終10区で國學院に抜かれて総合4位。10区間中5区で区間賞、そのうち2区が区間新。区間賞でなくとも区間新を出した選手がいたし、ほかの5区間でも大きく崩れることはない安定した走りなのでこれでは青学以外の大学が勝てるはずもない。多分、早稲田も含めて青学は選手層が厚いのだろう。原監督の奥さんが胴上げされていた。

 ラグビー大学選手権。早稲田は昨年大敗した京産大相手に31(5T3G)-19(3T2G)と勝ち、決勝は早稲田vs帝京となった。まだNHK録画しか見ていないが、スクラムでの攻防や反則などの山村亮さんの解説が分かりやすかった。FL田中勇成を賞賛していた。そう、FLがいい働きをするときはそのチームは強い。かつての羽生や松本、金正奎を思い出す。天理大が優勝した時の主将もFLで素晴らしい働きをしていた。

 高校ラグビー、3回戦の勝敗予想は6/8の的中率だった。石見智翠館(vs東海大静岡翔洋)と国学院栃木(vs京都工学院)の勝利を外した。準決勝は3/4。東福岡vs東海大仰星は迷ったが、東福岡と桐蔭の決勝を期待していた。仰星が1トライ差で勝利。大阪桐蔭と桐蔭の試合では桐蔭の上手さ、力強さを感じた。決勝は東海大仰星vs桐蔭で桐蔭が優勝するであろうと想うがどうなるであろう。

 下の写真は庭に咲いている花。



2024年の数値データ等

 2024年に読んだ本は75冊。前年より9冊減少。最も目を通した年(2010年)の約二分の一。マンガや軽い本を読まなくなったのが大きいか。それに読書以外に時間を割くことが多くなったのがその理由である。

 一年間で歩いた歩数は724,161歩と一日当たり2,000歩にも満たない。理由は読書量減少とほぼ同じで時間を割けなくなったことが大きい。歩幅0.8mとして歩行距離は約58km。自宅から直線距離で横浜あたりまでの距離。以前、ランニングをやっていたころは練習で月150kmも走っていたことからすれば雲泥の差である。

 この1年間で酒精を摂らなかった日数は170日、酒精20g以下の日を加えると190日。2016年11月中頃から節酒を開始してから酒精20g以上飲んだ率は44.4%。しかし、飲んでも一日の飲酒量は加齢と供にかなり損ってきており、日本酒4合瓶を一日で空けてしまう日は数日である。ましてウィスキーを1本空けることは皆無。若い頃、二日続けてボトル1本を空けたことがあった若い頃がある意味なつかしい。

 体重も血圧もコレステロールも留意すべき大きな変化はないが、病院関連で言えば、大腸ポリープを切除し、心臓のエコー検査、CTスキャンをやり、軽度の動脈狭窄があることが分かった。新型コロナにもインフルエンザにも罹患せず、体重計に乗れば身体年齢は10歳超下だし。まぁ健康なのであろう。

 EWIでの演奏録音曲数は59曲となった。如何せん上達したか否かは分からない、というより上達の自覚がないのが悲しい。古い曲ばかりだがポップスの楽譜はかなり増えた。

2025年1月1日水曜日

新年、高校ラグビー、江戸川乱歩賞の一冊

 2025年となった。馬齢を重ねる毎に、“門松や冥土の旅の一里塚”の重みが増してくる。

 高校ラグビー全国大会、2回戦の勝敗予想の的中は14/16。シード校の目黒学院が勝つと思ったがノーシードの報徳に弊れた。ノーシード校どうしの関商工が東海大静岡翔洋に勝ったのも外れた。
 1日のベスト16の的中率は6/8。ノーシードの京都工学院はシード校の國學院栃木に勝つと思ったが、甘かった。完敗。また、國學院久我山が大分東明に敗れたのも予想外。12-41と意外な点差であった。高校ラグビーは概して西が東より強いのは変わらない。

 <霜月流 『遊郭島心中譚』(講談社、2024年)>:2024年江戸川乱歩賞受賞作(『フェイク・マッスル』と同時受賞)。
 横浜、遊郭、万延元(1860)年と文久3(1863)年、英国海軍将校、心中箱、信実愛、・・・舞台構想、ストーリー展開、人物設定、殺人動機、外人との愛、最終の本格的ミステリー展開、等々ユニークであり、力作ではあるが、入り込めなかった。鏡と伊佐との人生交錯がどう展開するのかと待ちながらページを捲ったが、鏡の影が薄くなり殺されていたとの物語進行には落胆-この点は東野圭吾の選評と同じ-。文中の「心中とは元来”心中立て”の意」には忘れていたことを気づかされたとの感あり。
 「選考会の意見を踏まえ、刊行にあたり、応募作を加筆・修正しました」とあり、応募作と選評と最終刊行本を並べ比較してみたい。
 2024年の最終読書。