2017年6月26日月曜日

十勝周辺の旅行

 旅行紹介のダイレクトメールがしょっちゅう送られてくる。北海道のものを眺めていたら「ピョウタンの滝」や「タウシュベツ川橋梁」、「フンベの滝」の文字に目がとまった。日本海側を除いて北海道はほぼ全域を回っているが、これらの地名は初めて目にしたものだし、もちろんどこにあるのかも分からない。じゃ行ってみようかと碌に確かめずに旅行会社に申し込んだのが数ヶ月前。で、今月(6月)の6日から8日の二泊三日で十勝地方に行ってきた。総勢28名のパックツアー。12時15分に羽田を発ち、とかち帯広空港に降りたのが13時50分頃。この空港の利用は今回で3回目くらいになるせいか、何の変哲もない田園風景も見慣れたように思える。「ピョウタンの滝」に向かい、年配の現地女性ガイドさんも訪れるのは初めてだというその地はこぢんまりとした爽やかな空気の流れる場所だった。引き返して十勝川温泉のホテルに入り、風呂に入って食事をしていつもより早く寝た。
 二日目は十勝を一望にできる「ナイタイ高原牧場」でひとときを過ごし、然別湖で食事を摂り、旧幌加駅に向かう。多くの人が働き生活の糧を得たであろう廃線・廃駅に身を置くと、目の前の風景に埋没しているであろう時間の積み重ね、人々の息吹といったようなものに少しは想いを馳せることになる。かつて線路が走っていた路を歩いて旧士幌線第五音更川橋梁を眺め、車を乗り換えて「タウシュベツ川橋梁」への林道は許可車両以外通行禁止となっており、鍵を開けたゲートから先は我々の乗った以外の車は通れないが、ゲートに車を停めてから目的地まで歩いている人たちもいる。熊も出るらしく一人では歩きたくない寂しい道である。現地ガイドさんが話すには最近は人気があって予約は1か月先まで空きがないそうである。海外からの訪問者も少なくないらしい。朽ちて崩壊する時をひたすら待つだけのアーチ橋は季節を変えて訪れたいところでもあった。保存したいという思いの人もいるらしいが、それはやめたほうがいいであろう。もっともダム発電所を管理する企業は動くはずもない。学術的芸術的な価値が薄ければ、人の手を加えずに朽ちるものは朽ちるままにしておけばいい。
 翌日は最終日。雨模様だが、バスを降りるたびに雨はほぼ止んで濡れることはなかった。海沿いの道路わきで「フンベの滝」をちらりと眺め、大樹を経由して襟裳岬に立ち寄った。生憎の濃霧で海も見えない。食事は海鮮丼で、別途注文した焼きつぶ貝とウニも美味。特に生のエゾバフンウニは絶品。普段は絶対に食べない家人もおいしいと口にしていた。日高―新冠―むかわと経由している途中、時々道路沿いに馬を眺め、もしくは廃線となっている日高本線を横目に、何度目かの新千歳空港に入りラーメンを食べ、娘の長女へのご当地ベアを買い(もう17-8匹になるか)、羽田に到着したのは21時過ぎ。これで今回は終わり。


 翌土曜日は夕方から新宿西口、2年ぶりに会う6人との飲み会。そこで口にしたウニの不味いこと不味いこと。少なくともエゾバフンウニではないウニとミョウバンのせいであろう。もうその辺の飲み屋さんで口にすることはないであろう。かくして口は少しずつ傲っていく。

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