2021年2月5日金曜日

政界を巡る雑記、ミステリー2冊

 銀座トリオ、嘘をついても逃れる術は、1年以上も嘘を隠し続け100回以上も国会でその嘘をついた前首相からキチンと学んでいなかった様である。太鼓持ちを引き連れて夜の銀座をうろついたことよりも、嘘をついたことよりも、ちゃんと学習していなかった履修不足を咎められて離党を命じられたのかもしれない。隠蔽・虚偽の党文化継続を怠ったこと、および前首相の薫陶を受けていなかったことを。
 キリスト教は罪を説き、仏教は世渡りを説くと誰かが言った戯れ言かもしれないが、ふと思った。政治資金からキャバクラへ支出していた議員、党を支持する仏教系宗教団体からは罪悪を教えてもらっておらず、学んだのは周囲を上手く立ち回って議員になることだったヵ。でも議員辞職をせざるを得ない状況となったのは生きる道を説く力が働いたのかもしれない。得たものは、もっと要領よく生きれとの教訓ヵ。
 「神の国」発言など多くの失言(失言とすることには違和感があるが)を重ねた老人、またもやアホなことを口に出す。所詮あの人の政界での生き様はシンキロー。
 3日の朝日新聞「多事奏論」、高橋純子編集委員の文章はいつもながら痛烈な皮肉と適確な指摘が小気味いい。いくら指摘しても、(いま長男に文春砲が向けられている)首相は何も説明できないであろう。だって、投げられたボールは(ラケットを握っていないから)打ち返せないし、只管dogdeするしかないのだから。

 <東野圭吾 『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』(光文社、2020年)>:書き慣れた作家の書き慣れたミステリーといった感じである。先日も作者のミステリーを読んだが、続けて読むと倦きてくる。上手にパズルを作り上げてガチャガチャと混ぜ、個性的な人物を配置して物語を展開し、パズルを解いていく。よく練り上げられたパズルではあるけれど物足りない。ジグソーパズルを楽しんで完成させたけれど出来上った絵は深みがなくて部屋に飾りたい気持ちにはあまりならない、といった風のものだった。

 <辻真先 『深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説』(創元推理文庫、2021年/初刊2018年)>:2週間ほど前に読んだ『たかが殺人じゃないか』の前日譚、人物も二人若くして登場する。前置きの長さも同じであるし、全体的に情景や時代を説明する描き方が『たかが・・』と相似的であり、一言で言えばつまらなかった。ミステリー小説は好きだがトリックを駆使した探偵小説はあまり好きではなく、同一作家のそれを続けて読むとすぐに倦きてしまう、ということに過ぎない。
 本作が話題になったとの記憶はなく、同一路線を歩む『たかが・・・』が何故にミステリー3冠になったのか少し不思議。

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