2017年12月28日木曜日

奥日光でぼんやりと過ごす

 連れ合いと一緒に奥日光に行って来た。日頃から曜日感覚を失うほどに変化のない毎日を送っているのだが、さらに何もせずにだらだらと温泉にでも入ってぼんやりと過ごそうと思った。

 新越谷からバス(湯けむり号)に乗って、数カ所で他の客がピックアップされ、東北自動車道に入った。新越谷から新都心を経由したために、実は新都心から乗り込んだ方がもっと朝はゆっくり出来たのだが、これは自分の確認不足。那須や塩原方面に向かう客は佐野で降りて乗り換えとなり、日向方面に向かう人たちは全員で10人に満たない。この日、24日は日曜日なので客が少なくなるのは当たり前のことだろう。
 前回の冬に日光に来たときは雪景色であったが、今回は道路にも雪はなく、遠い山並みが白くなっている程度。前回も12月に来たと思っていたが、それは勘違いで昨年1月の末だった。途中食事を摂った神橋近くのレストハウスのオバサンに尋ねると、雪が積もるのは1月に入ってからと応える。どこまで行くのかと聞かれ、奥日光というと、あそこは雪が積もっている、先日も吹雪いていたらしいと言う。確かにバスに乗って中禅寺湖から奥日光に向かうと道端には雪が見えるようになってきた。そして奥日光ではしっかりと雪があった。
 部屋に入るまで時間があったので、湯ノ湖の近くを散策。寒いからと行って連れ合いは出てこない。湖の近くでは、寒いのに薄い防寒服でベンチの巡りで遊んでいる若くはないグループがあおり、雪ダルマのようなものを作ってはしゃいでいた。聞こえる言葉としぐさから台湾からの人たちと想像した。
 部屋に入ってからは何をするでもなく、ビールを飲みながらテレビ画面をながめてぼけーっとしていた。温泉に入り体を温め、食事になる。ビールを頼んだら、お客様には日本酒のサービスが付いていますがそれでもビールを頼みますかと聞かれ、そのとき初めて酒のサービスを知った。勿論ビールも日本酒も飲む。日本酒は100ccほどのグラスに満たされた地酒が3種-四季桜/大吟醸、惣誉/日光権現、渡辺酒造/樹香明想。四季桜以外は初めての酒。この酒のセットが、連れ合いにも付き、連れ合いは日本酒に手を伸ばすことはないので、結局ぜんぶ自分の喉を通っていった。どの酒もサッパリとしていて美味しかった(と思う)。
 20時からはロビーでコンサート演奏。ワイン片手に演奏を聴いたが、最初の曲でその場を離れたくなった。ギター演奏と歌の女性と、パーカッションの男性のデュオであるが、女性の歌が平板で、ときたま音程のズレを感じる。客の人数が20~30人ほどでは席を外すことができず、1時間の演奏は楽しめなかった。期待していただけに落胆の度合いが大きい。連れ合いはさらに酷評していた。
 本を2冊バッグの中に入れていたが、何もする気もなく、酔っているし寝不足だし、早々と眠りに入ってしまった。

 翌朝は爆弾低気圧のせいで外は時折吹雪いている。秋田の山中、奥会津という積雪の多い地で育ったために雪景色の中で雪が舞っていると心が弾んで嬉しくなる。積雪量が少ないのが不満だが、モノクロに近い風景の中、雪が舞っていると小中学生の時代に戻った気分になり楽しい。ま、そう思っているのは自分だけのようである。中禅寺湖付近からは晴れて穏やかな冬の天気となっていた。
 帰途、神橋近くでまた2時間半近くの待ち合わせ時間があり、東武日光駅に向かって歩きだし、前回同様に鬼平の水羊羹を買い-「おにへい」ではなく「きびら」であることを初めて知った-、駅まで歩き、連れ合いが、前回は売り切れで食べられなかったという駅弁を買い、待合室のベンチで二人で昼食。
 前回、駅付近のレストランで摂った食事の不味さを思い出し、雪の上に寝転んでいた犬を懐かしみ、そしてその犬と思われる犬とすれ違い、神橋まで戻った。あとは羽生で乗り換えて新越谷までまっすぐ。
 今回、連れ合いが友人からの評判を聞いて某ホテルに行ったのだが、食事は夕食も朝食も美味しく、スタッフの方も親切で満足であるが、いかんせんホテル内が暗い。暗い施設は嫌いなのでこのホテルにリピートはしない。でも、ただ単にバスに乗って温泉に入って美味しい食事を摂って、酔って眠りこけるのは贅沢な時間であり、こういう一日の過ごし方もいいもので、次の一拍二日コース候補を探しておこう。

0 件のコメント: