2017年12月24日日曜日

小説2冊

 <西村賢太 『無銭横町』(文春文庫、2017年)>:1年8ヶ月ぶりの貫多の自堕落な生活を読む。20歳前の貫多もいれば芥川賞候補になった貫多もいる。国語以外はオール1だった(wikipediaより)中学を卒業し、すぐに一人生活をし、生活の糧は肉体労働と家賃の踏み倒しと母親へのたかり。そのなかで田中英光に入れ込み、藤澤清造の没後弟子を自称する。
 一般的常識世界のぬるま湯にふやけきっている我が身にすれば、貫多のような生活は嫌悪し、避けているのだが、距離を保って覗き見るほどの関心はある。しかし、倦きてきた。
 田中英光はごく普通に「オリンポスの果実」しか知らない。読んだのは多分20歳前後のことで、太宰治の小説を好きになれなかったのもその頃であった。太宰も田中英光もともに好きになれなかったというのは、まぁ矛盾のない嗜好ではあるか。

 <長岡弘樹 『教場0(ZERO)』(小学館、2017年)>:今回は教官ではなく刑事としての風間道場。各署からキャリア3ヶ月の新米刑事が指導官風間の下で研鑽を積む。6話の短編が続く。殺人があり、犯人は冒頭で明らかになっており、風間はその解決のプロセスの中で新米刑事を育成していく。犯行の仕掛けを解くのがメインで、バックに風間と指導される刑事のやりとりが描かれるが、それらのパターン化された描写に少し退屈してきた。

 Windows7のPCを修復してから、何かおかしいと思っていたらデュアルドライブHDDのSSD機能を全く考慮に入れずにいたことに気付いた。結局、短気を起こしてもう一度クリーンインストールすることにしたが、WD Black2をSSDとHDDに分割する方法が分からない。ネットで探してソフトを入れても解決しない。やっとたどり着いたのがコンピューター販売元HPのFAQ。しかしだ、PCに詳しくないユーザーが、そのPCに使用しているHDDを把握し、それの仕様を認識し、さらに機能設定の必要性を理解しなければならないなんて一寸文句もいいたくなる。ドライバーを含むアプリソフトのDVDを作成するときにちゃんと入れ込んで欲しいものである。
 USB3.0を認識しないのは相変わらず。ドライバーもきちんと入っているのだが認識しない。ネットで探しても解決方法は見つからない。諦めた。

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