2019年6月6日木曜日

寄り道の新書2冊

 <永井義男 『春画でたどる東海道五十三次』(河出新書、2019年)>:サブタイトルに「江戸の宿場の「性」模様」。テーマを決めて読書を続けるなか、ちょいと道草して一休みといったところ。
 文明は常に変化し、一方、文化には変化しない基層がある。そして、男と女の肉体のありようは変わりはしないのだから、性を楽しむパターンは一様に繰り返す。体位を変え、場所を変え、対象を変え、方法を変え、接触する体の部位を変え・・・・、それは今でも同じ事。

 <藤平育子他 『世界が見たニッポンの政治』(文芸社、2018年)>:3人の共著。文芸社が出版元なのでこれは自費出版。海外メディアの見た日本政治の切り取り。英語原文との併記なので英語の勉強にもなる-今さらそんなことはしないが。
 日本は海外の、特に英米人の評判を気にし、批判的な内容には目をつぶり心地よいものを持ち上げる傾向がある。本書ではそのような批判的な記事を幾つか材料にして引用・翻訳している。このように見られているのだろうと予想は付くので、特に真新しい内容はない。日本では海外の右側政党や団体を直截に「右翼・極右」と書くが、国内のそれには和らいだ表現を使う。しかし、海外では日本のそれを「右翼・極右」とストレートに捉えている。

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