2019年6月24日月曜日

3冊の本

 <伊藤聡 『神道とは何か』(中公新書、2012年)>:サブタイトルに「神と仏の日本史」。著者の立場は、「神道とは神祇信仰(あるいは神[カミ])と仏教(およびその他の大陸思想)との交流のなかで、後天的に作り出された宗教である」とする。これはもちろん他の研究者にも見られ、浅薄な知識しか持ち合わせない自分もそう思っている。「神道」のテキストを読み続けて自分なりにその全体像というか、歴史的変遷は分かってきた(つもりで)ある。明治維新期以降の「国家神道」は別個である。

 <義江彰夫 『神仏習合』(岩波新書、1996年)>:手にしたのは第17刷。本書は、今まで読んでいる神道関連のテキストの多くに参考文献としてあげられている。それだけの名著なのであろう。神仏習合に至るまでの祭政状況、都と地方の相違が詳述されていて理解しやすい。本書で神仏習合の第4段階とされる本地垂迹説・中世日本紀が(これまでのテキストに比して)少し浅く論じられている。あれっ、ホントにそうなのかと思った箇所があったのは、多分に佐藤弘夫『神国日本』に影響されているからであろう。

 <- 『私の天皇論』(月刊「日本」1月号増刊、2018年12月)>:18人の著名人たちのそれぞれの「天皇論」、あるいは思い。

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