2021年7月7日水曜日

本を読んでの雑感、ワクチン接種

 <斎藤幸平 『人新世の「資本論」』(集英社新書、2020年)>:刺激的で且つすっきりとする内容。だが繰り返し論じられる内容にもっと凝縮してまとめられるのではないかと感じる。一番熱心に読んだのは「第5章 加速主義という現実逃避」。
 価値と欲望、これを考えることは、自分にとっては、例えば無用の消費=浪費を抑制するときの思考手段であるが、集団組織=社会においては個人の欲望が第一選択になってしまうのが現実かと思う。その結果、人類が向かうところの行き着く先は、極端に(妄想的に)言えば映画Mad Maxの世界でもあるような気もする。あるいは宇宙に資源を求めて特定の国の欲望を満たそうとすることなのか。
 自分にとっての価値とは何か、必要なものと欲しいものの区別がついているのか、そのような自問が不可避である。
 政治主義、民主主義、等々、問題の基本は選挙というシステムにあるような感じてしようがない。解決策は、全員参加の上での多数決ではなく、免許制、そうでなければ籤引き方式にあると思っている。籤引きが一番いいのかも。これらは実現するわけがないが、現行の選挙システムが民主主義という装いをして、政治課題になることすらありえないこと自体がいまの選挙システムの欠陥であろうと捉えている。

 5日にやっと(!)新型コロナのワクチン接種を行った。場所は、自宅からドアツードアで徒歩約600mの距離にある市立体育館。自分たちも含めて多勢の老人たちがいたがスムーズに摂取が完了し、自宅を出てから1時間も要せずに帰宅した。2回目の摂取は27日に予約。今月末でコロナ禍における自分の一つの区切りとなる。

 定期的に通っている歯科医院で、若い女性の歯科衛生士さんとコロナワクチンの会話がちょいと弾んだ。前日ワクチン接種をした私に副反応はどうですかと聞かれ、針を刺したところを押すと痛む程度で、昨夜は寝返りで左肩が下になると目が覚めたと応え、さらに腕は上がりますかと尋ねられ、それは全く問題ないと返したら、8日に東京にワクチン接種を受けに行くと言う。どうしようかと思ったが、こういう仕事をしているので接種した方がいいかと思って行くことにしたとのこと。
 通っているここの歯科医院、皆さん応対が良くていやな感じは全くないし、特に感じの良い今日の女性にあたる日が最近は多い。馬鹿面をした老人が若い女性の前で口を大きく開くという図は何とも情けないものではあるし、まともに対面することもないのが歯がゆい。それにしても、歯科医の腹の出っ張りが最近目立ってきた。

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