転送されれば前の世界に生きた者はその世界から忽然と姿を消し、それぞれの世界の記憶と意識は継続したままに今の世界を生きていく。
それぞれの世界に生きる人たちの-功一郎の人生に絡む人たちの-人生が描かれ、功一郎の彼らに向き合う考えや意識、彼らを救おうとする姿勢、見守る柔らかな暖かい視線、自身の葛藤が描かれる。
絵画「道」からこの小説の構想を考え、物語を編んだのであろう。そしてそこに自身の人生を照らし投影する。現実にはあり得ない架空の世界を描く著者の小説は、それがどんな小説空間であろうとこちらを引き込んでしまう。
ふと思う、「ノンフィクションは事実を語るが真実を語れない。フィクションは事実を語れないが真実を語れる」と、魯迅の言葉「真実は虚構を通してのみ語られる」と。
大学ラグビーが開幕。筑波は明治に敗れたがプレース・キックの精度が良ければもっと展開が異なっていたであろう。PG2本を続けて外すのは痛い。
早稲田は前半もたつき後半快調といった不完全燃焼のゲーム展開となった。ラインアウトはコミュニケーションミス、接点は差し込まれる。吉村がSOに入った後半はボールの展開ピードが早くなった。SH宮尾とSOとの連携も吉村の方がいいように見えた。伊藤はやはり怪我らしい、早く出てきてほしい。プレイヤー・オブ・ザ・マッチは1年のCTB野中で、彼は故障がない限りレギュラーとして出続けるだろう。
前半/後半で結果を記すと、早稲田:7(1T1G)/31(5T3G) – 青学:3(1PG)/5(1T)。
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