2015年12月26日土曜日

ベンガクの秋、ゲージュツの秋

 本来は12/6の「早明戦」の後に載せるつもりで下書きを書いていたが、まったく忘れていた。遅まきながらいま載せておく。

 11月27-28日と上京したKYと遊ぶ。27日は家具の展覧会でビッグサイトへ行く。ビジネスを中心とした展覧会であるが招待券があるということで行ってみた。もの作りには関心が強いので家具から文具、インテリアなどと見られて楽しかった。新しい素材や職人芸の小物インテリアなど、小売りをしていれば購入したかもしれないと思う素敵なものもあり、特に興味をもったものは購入ルートも教えてもらった。現役で働いていた頃はここで催し物があったり研修があったりして数回は訪れているが、覚えているのは外観だけだった。行くときは新橋経由のゆりかもめに乗り、帰りはりんかい線に乗った。新木場と八丁堀で乗り換え、北千住経由梅島で下車し、あとはSJ・THと呑み続ける。いつも通りに帰宅せず、今回は南千住のビジネスホテルに宿泊。

 翌日は先ずは東京国立博物館で「始皇帝と大兵馬俑」特別展。チケット売場は混んでいると思っていたが、混んでいたのはブルガリ展で女性が長蛇の列をなしていた。漫画のキングダムを読み続けていることもあり、また中央集権国家を築いた秦には興味を持っており、この特別展はそこそこ楽しめた。そこそこと書いたのは、写真やテレビのドキュメンタリーで知っている巨大な兵馬俑のイメージからはほど遠い規模の展示であり、レプリカもあってちょっと肩すかしを食らった側面があるからである。紀元前200年代に築かれた国家の遠大な歴史を感じる。一方では、紀元前から続く中国の覇権主義を思ってしまう。万里の長城は秦始皇帝が構築したとよくいわれるが今見ることのできる長城の殆どは明の時代に作られている。今回の特別展でも秦と万里の長城を結びつけてはいるが、曲解を助長させていると思う。秦という国名がいまのChinaに繋がっていることも説明しておくことが必要と思うのだが、自分が見落としているだけか。歴史関連の博物館や展示を見るとき注意しなければいけないのは、それらがそこにあっただけという認識ではなく、それらが今とどう繋がっているのかと想像を巡らすことであろう。少なくともそうありたい。
 
 続いて近くにある東京都美術館で「モネ展」に誘われた。モネ美術館に所蔵されている90点が紹介されているのだが・・・・・判ったのは著名な「睡蓮」だけ。知っているから素晴らしいと感じたのであろうが、本当のところは絵画の美しさとか素晴らしさとか深遠な世界とか何とかは判らない。自分にとっては自分の拙い感性に響いてくるかどうかしかない。平たく言えば好きか嫌いか、あとは判らないというだけ。モネ晩年の絵はさっぱり判らない。裸で渡されたなら上下も左右も判断つかないとも思える。モネ展はそれらを再認識させるだけの場所だった。

 再びホキ美術館に行きたくなった。自分には明るい、写実的な絵がやはり素晴らしいと思える。で、2日に家人と暇つぶしも兼ねて行くことにしていたが、前回書いたように体調を崩ししまい中止とした。展示内容も変わっているはずだし、行こうかなと思っている。