2016年7月9日土曜日

即興

 残存する唯一の機能に鞭打てど、大地を穿つ勢いもなく、人生の悲哀は垂れ下がり、嘆息混じりに曇天を仰ぐ。

 石穿つ雨垂れを見て人生の普遍を語る賢人。その傍らで滴を払う我、眼下に見ゆる短く細き軟弱な一物に来し方の我が人生を投影す。

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