2017年8月21日月曜日

ハンドスピナー

 中一の孫にハンドスピナーを見せたらとっくに知っていた。オレのハンドスピナーは3個あって、最初に買った1個は5~600円の安価なもの(a)で、あちらこちらの店頭に置かれている。次に購入したのが本屋でこれは品質が悪くない(b)、さらに、ショッピングモールをぶらついていたときに一寸よさげなものも購入(c)。
 一番高いもので1,500円ほどだから、はなから高品質は望んでいない。回転持続性、回転時のベアリング(以下Brg)音などを比較すると、(b)-(c)-(a)の順の優-劣となる。特徴を簡単に書くと、(b)は合金で重く、Bgrが小径、(c)も重量があって慣性を維持しているようにしている、がBrg外輪を外周回転部品のネジで押さえるようにしているので少しでも強く締めるとBrg外輪の変形となり、回転が重くなる。軽く締め付けると回転部品が緩んでしまい回転中に外れてしまう。言ってしまえば典型的な基本設計ミス-Brgとネジの特性を理解していない。(a)は軽いし、三ケ所に空白の穴を設けているのでその分回転の慣性力が小さい。なんといってもBrgの質が悪く、回すとかなりの異音を発する。
 で、この1ヶ月間で手にしたこれらの安価なスピナーに改善対策を施した。まず(c)のBrg(規格番号608相当)を国産(NTT製)のものにした。ただし、近くのホームセンターではzタイプ(608z)しかなく、これにはドラッグトルクを重くするグリースが封入されており、帰宅後にシールド・プレートを取り外し、無水エタノールでグリースを洗い流した。この国産Brgを(c)に取り付け、(c)のBrgを同じ規格のBrgを使っている(a)に嵌め込み、もともとの(a)の粗悪Brgは廃却。(b)のそれはオリジナルのままにしている。(a)の外周回転部分の穴には鉛鈑をはめ込みイナーシャが増すようにした。スピナーを軽く回すためには潤滑油は基本NGであるが、その原則を外し、ごく軽いオイルである楽器用のバルブオイルを軽く塗布した。手の感覚ではこれで回転が重くなると言うことはない。(c)の外周回転パーツのネジ部には緩み止めを塗布し、ネジ先端とBrgとは軽く接触させBrg外輪への押圧をなくした-昔つかっていた機械設計用語で言えばナチュナル・クランプというロック方法-。
 家人が中一のその孫に、ジージが面白いものを3個持っているからねだるとすぐにくれるよと吹き込んでいたせいか、興味を示し、さらに3種のスピナーの違いに関心をみせ、オレはオレで回転力の相違理由を理論的に説明し-かつては工作機械や複写機の機械設計者だったので、得意になってしまう-彼には最も性能のよい、かつ小さな手にも適している(b)をあげた。かれの親にはまたまたこんなものをあげてと多少の顰蹙をかうかもしれないが、孫を可愛がってしまうのはオレと家人の権利であって、そのためのマイナス面を是正するのは娘とその旦那の責任である、と勝手な論理を振り回している。
 ハンドスピナーをあげたその孫に、妹が興味を示したら買ってあげるよと伝えさせたが、小ニの女の子は関心がないらしい。

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