2020年5月21日木曜日

急性前立腺炎、『太陽黒点』

 18日、踵の痛みが殆ど消えかけている。数ヶ月は続くと予想していたが随分と早く回復しそうである。と思ったが、夜、寒気がして早く寝る。数日前から排尿時に異常を感じてはいて、この状態が続くようなら21日に病院に行こうとしていた。しかし、19日未明から排尿時の痛みがひどくなり、5年前の急性前立腺炎が再び襲ってきてしまったのであろうと、病院に足を向けた。当初21日に行こうとしたのは昨年末より夜間頻尿で薬を処方してもらっている医師の方がいいだろうと思っていたからだが、痛みがひどくなってきたために待っていられなくなった。診断結果はやはり前立腺炎で、処方してもらった薬(レボフロキサシン500)を服用しこの日も早めに寝る。日付が変わってからが辛かった。均すと約1時間おきに尿意をもよおし便座に座るも排される尿の量は僅かばかりであり、しかも排尿直前がかなり痛い。堪らなく痛い。これが深夜1時から始まって9時過ぎまで続いた。それ以降は徐々に回復傾向となってきた。土曜日に再診。
 19日、上記の如く体調が良くないせいでいつもよりは食事量が減り、その結果であろう1.3kgの体重減となった。昨年11月に風邪を引いて寝込んだときは1.5kg落ちたから、これは病の効用と言ってもいいだろう。課題はその落ちた体重を維持できないこと。

 <山田風太郎 『太陽黒点』(角川文庫、2010年/初刊1963年)>:渡辺京二さんの本を読んでいて、その中に本書がでていた。山田風太郎の代表的ミステリーと称されている本書は知らなかった。何故か坂口安吾の『不連続殺人事件』(昭和23年刊)を思い出すのは、自分が若いときから、敗戦直後から十数年間の時代に強い関心を持ち続けているからであろう。
 昭和38年に刊行された本なので描かれる時代風景はもちろん今から見ればセピア色。本書のキーワードは「遠隔操作」「誰カガ罰セラレネバナラヌ」その後景にあるのは前の戦争。殺人(交通事故として扱われる)に至るまでのシナリオには無理があるが、無理の中にも筋が通っていて、さもありなん、と思えばいいだろう。登場する人物の状況、閉塞性、戦争の引きずられ方、どれも同時代的に感情移入できる。が、彼らに共感するものではなく、一言で言えば、閉塞性の中で人が愚かさをかき混ぜていると、突き放した気持ちにもなる。

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