2017年2月17日金曜日

たけしの新書

 <ビートたけし 『テレビじゃ言えない』(小学館新書、2017年)>:「毒」を期待して読んではみたが、芸能界を中心にして裏話を展開する第3章以降は全くつまらない。その理由は単に芸能界には興味がないからである。それ以外については、世間の事象を捉えるスタンスは同じようなものなので概ね首肯する。
 「テレビの自主規制が年々ひどくなって」いるのは事実であろう。だから、政治や世間や社会に剣先を向けるのではなく、芸能人たちは身内のバカをネタにしてふざけ合い、毒にも薬にもならない低レベルの笑いを振りまき、クイズで知識やバカぶりを披露し、社会に尖がった感想を述べる人たちを揶揄し、どのような場面でも通用するような汎用のコメントを口に出している。となれば、そんな連中に向けて時間を費やさないようにすることである。

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