2018年7月14日土曜日

忘れ物

 錦糸町に行った帰り、久喜行きの電車の中に帽子を忘れてしまった。電車を降りてから気付き、ホームを小走りして座席の下に落ちているのを確認したときに目の前のドアが閉ってしまった。まずは電車に乗って次の駅で降りて戻ってくれば良かったが咄嗟には思いつかなかった。近くにいた若い女性駅員さんに事情を話したらすぐに電車と事務室に連絡を取ってくれた。改札口の事務室に行ったら遺失物届出用紙を出してくれそこには既に帽子と記入されていた。
 翌日、帽子が届いた旨の電話を受けて駅に行き、西口で最初に応対してくれた若い感じの良い駅員さんから東口と言われて移動し、若い女性の駅員さんから帽子を受け取った。前日もそうだったが東武鉄道の駅員さんたちが皆親切かつ迅速に応対してくれて感謝。ユニクロで買ったありふれた帽子だったけど、失せ物が戻ってくると喜びは大きい。

 といいながら、最近は物忘れなどが重なった。先日の北海道では層雲峡のホテルで大浴場に行くときに着替えのパンツを落としてしまい、風呂から上がったら脱衣籠にパンツがなく、やむなくそれは穿かずにのれんをくぐり出たらカウンターの端においてあった。まあ人のパンツは持っていかないだろう。まして男のものならば。床に落ちていたパンツを誰かが人差し指と親指で摘まんでカウンターにおいてくれたシーンが頭に浮かぶ。
 次が帰路につく際に帯広空港でバスを降り、スーツケースが出るのを待っていたら同年齢と思しきオバサンがこれは貴方のでしょうとコントローラ付きカメラグリップを渡してくれた。カメラから取り外してバッグにカメラを入れたときに膝上においたままにし、それを座席の上に忘れた模様である。これは今回の旅行から使い始めたもので気に入っていた。お互いに気をつけましょうねと、こちらの年齢も慮ってくれたその言葉が軽く胸に刺さった。

 携帯を落としたこと、カメラも紛失したことなど、いろいろあってその経験を活かし、スマホや愛用しているモバイル音楽プレイヤーは長い紐を付けてバッグから離れないようにしている。「忘れもの覚えていれば忘れない」のであるが、そもそも覚えていることが希薄になってきているのだから注意せねばなるまい。まあ、芸能人や政治家、評論家・コメンテータなどの名前は忘れても一向に気にならない。役に立たない名前は覚えたくもないのだから。

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