2019年9月30日月曜日

RWC、アイルランドに勝利

 28日のアイルランド戦、掛川市の宿舎を出発前に、ジョセフHCは英語の俳句でこう言ったとの報道がある。「誰も日本が勝つことを信じていない。接戦になるとは思っていない。でも信じられるのは自分たちだけだ」と。
 FWのパワーは世界屈指であって、RWC開始前は世界ランキング1位。勝つとは思っていなかった、接戦となる可能性もまずないだろうと思っていた。
 ライブでは見ることが適わず、ハーフタイムになってテレビをオンにしたら9-12、おぉ凄い、善戦している、・・・もしかしたらと期待が浮かんできた。リプレイを見るとアイルランドの2トライは早い時間でのキック・パスとショート・パントからであり、これが意外だった。というのは、FWの力を前面に押し出したモール・トライやスクラム・トライではなかったからで、アイルランドは日本のFWをはじめとするディフェンスに苦労しているのではないかと直感したからであって、また3PGが日本の得点であることから防禦でもアイルランドは苦労しているのではないかと思った。戦前、アイルランドは、SOが前戦から変わっていることがどう影響するかとの新聞記事もあったが、多分影響はあったのだろう。
 2nd ハーフに入ってからはもう興奮しっぱなし。福岡の逆転トライは日本のスタイルを発揮したものだし、何よりもスクラムが互角以上だし、ディフェンスが激しく、またタックル後のセットが早い。時間が経つにつれアイルランドの動きは精彩を欠いてきているし、福岡のインターセプトで勝利を確信した。
 29日、あらためて通しで試合をフル観戦した。素晴らしい試合だった。(早稲田が大学選手権で優勝した次に大興奮した。)


 試合後、アイルランドの選手達が整列して、退場する日本選手たちを拍手で送り出す。そのシーンに素晴らしい、美しい、感動するシーンだとの声(twitter)があるとのニュースがあるが、(水を差すような言い方になるが)、これはラグビーではよく見られるシーンである。別に珍しくもない。言いたいことは、一つには、このシーンは試合で負けたアイルランド選手たち固有の素晴らしさではなく、ラグビーというスポーツに通底する、ラグビーの精神の素晴らしさであるということ。二つに、花道を作ったことを強調して称え感動することに、安易に感動を求めて同調する風潮を感じてしまうことである。

 フィジーに勝利したウルグアイはジョージアに完敗し、2度目の歓喜ということにはならなかった。ランキング5位と6位のウェールズvsオーストラリア戦はランキング通りに29-25と接戦。まだまだ魅力的な試合が続く。

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