2018年12月27日木曜日

早稲田ラグビー年越し、印刷博物館、草津温泉、文庫本

 22日、今季初めての秩父宮で大学選手権早慶戦ラグビー。胃がキリキリと痛くなるような、後半慶応を追いかける早稲田のアタック時にノックオンの笛がなるとため息が出て、今季もここで負けるのかという諦め、いや大逆転があるかもしれないとの期待、その両方が錯綜するなか、慶応のペナルティ。岸岡がタッチに蹴ってついにはノーサイドのホーンがなり、早稲田攻撃のラストプレイに入る。胸の鼓動が高鳴り、ミスをするなと只管ねがい、約5分後に右に展開して佐々木が隅に飛び込んでトライ。5年ぶりの年越し。対抗戦で帝京に完敗し、ゲームの入りの悪さを実感したが、その帝京戦の後半からは予想外に早稲田のラグビーは変化し、強くなった。対抗戦で慶応・明治を倒し、選手権第1戦で再び慶応に勝利し、次戦はまたもや明治。結果はどうなるか分からないが、5年ぶりに準決勝を観戦できる。

 早稲田勝利の高揚した気分のままに秩父宮から飯田橋に向かい、印刷博物館に入った。目的は企画展示「天文学と印刷」。つまらなかった。天文を印刷した古書の頁が開かれていても、それだけでは何も心が動かない。パネルや動画で天文学の発達を簡易的に説明されていても、内容的に薄っぺらであって、美味いはずの饅頭の表皮を舐めるだけの感じである。印刷のメカニズムの展示があるが、既知の知識以上のものはない。グッズ販売も狭くて意外性のあるものがなく、落胆。幸いだったのは入場券がシニアは無料だったことだけ。

 24-26日は草津温泉。初日はさっさと温泉につかり、あとは寝るまでほぼ飲み続けた。二日目は湯畑周辺をぶらり。夜は酒を抑え、文庫本を読む。三日目は少しだけ足を伸ばして「亀屋」に饅頭を買いに行き、同い年の店主や素敵な奥さんとの楽しい話を交え、湯畑付近で昼食としたギネスのビールとカレードリアはとても美味しかった。

 <パトリシア・コーンウェル 『審問(上)』(講談社文庫、2000年)>:1993年から2000年にかけてケイ・スカーペッタ シリーズを9冊、アンディ・ブラジル シリーズを2冊読み、本作『審問』を買ってから多分17年間ほど放っておいた。積ん読消化、あるいは未読本整理の意味をも含め、約17年ぶりにスカーペッタ登場のこの小説を手に取った。本作はシリーズ11冊目であり、現在は24冊刊行されている。『審問』から上下巻になったので、億劫になって長期間読もうとしなかったと思う。メインストーリーの周縁描写が多くあり、速い展開を待つ気分にもなるが、スカーペッタに関る人たちとの交流を悉に描くことで物語に厚みを増し、読者を引き込むのだからやはりベストセラーを生み続ける作家であることに得心する。
 草津温泉のホテルで深夜に読了。下巻を持ってこなかったことを後悔した。

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